住宅ローン,借り換え

諸費用

住宅ローンの借り換えでもうひとつ頭に入れておいて欲しいのが諸費用に関することです。すでに住宅ローンを借りた経験をお持ちの方であれば、住宅ローンで諸費用と言うと、それがどういうものなのかはお分かりかと思いますが、復習の意味を込めて簡単に整理しておきたいと思いまます。

 

【住宅ローンの諸費用】

 

1.事務手数料
金融機関に支払う事務手数料

 

2.印紙代
金融機関と金銭消費貸借契約(ローン契約)を締結する際に負担する印紙税

 

3.抵当権設定登記料
土地・建物やマンションなどローン対象物件に担保設定する際の登録免許税+司法書士への報酬です。なお借り換えで完済した旧住宅ローンのほうで、抵当権抹消費用もかかりますので(約15,000円から20,000円弱になることも)その分も見越しておきましょう。

 

4.保証料
住宅ローン借主のローン返済が滞った場合の保険として保証会社支払われるお金。諸費用のなかでもウェイトが大きい保証料ですが
借り換え専用の住宅ローンのなかには保証料が無料のところも出てきています。

 

5.団体信用生命保険料(団信生保料)
住宅ローンの借主が万一死亡した場合や重度の障害を負った場合に適用される生命保険で、保険金はローン残債の支払いに充当されます。
団信生保料は基本的にローン金利に保険料が加味されているので、実費負担はありません。最近では様々な特約が付帯された団信が多く出ています。

 

6.火災保険
ローン返済中の自宅が火災などに見舞われた場合に適用される損害保険で、基本的に金融機関は火災保険に担保設定することを条件にローンを融資します。
なお住宅ローンの借り換えではそれまで掛けていた火災保険を引き継ぐことができます。従って論理上は借り換え時に新たに保険料は負担しなくても済むわけです
ただし住宅ローンが古いもの、住宅金融公庫の特約火災保険の場合、債権保全のための「時価」での契約となっている場合がありますので、追加で保険料を負担しても建物が再取得できる「新価」で再契約しておくと安心でしょう。

 

 

こうして見ると借り換えするのも大変だと感じるかも知れませんが、保証料がかからない借り換え向きのローンを選択すれば、事務手数料、印紙代、抵当権設定・抹消費用程度で済みます。あとは火災保険が時価契約であるなら新価契約に見直す必要があるかと思いますので、それがプラスアルファとなります。
初めて組んだ住宅ローンでは、保証料はもちろん、火災保険料も一括で負担していると思いますが、借り換えではウェイトの大きいふたつがゼロか、掛かってもプラスアルファ程度で抑えられるということです。

保証料

住宅ローンの諸費用の内訳をみると保証料という項目が見つかると思います。すでに一度は住宅ローンを契約した経験がある方なら、それがどのぐらいの金額だったかを朧気ながらも記憶しているのではないでしょうか。

 

■信用保証会社って何?

 

保証料は信用保証会社に支払うお金のことですが、信用保証会社というのはどういう役割をになっているのかというと、よく言われているのは連帯保証人をつけなくも高額な住宅ローンを融資してもらえるように信用保証会社が連帯保証人の代わりになっている、そしてそのための費用として信用保証会社に保証料を支払っているのだとする説明です。
この説明は100%間違っているわけではありませんが、正しくはありません。

 

もし信用保証会社があなたの住宅ローンの連帯保証人に成り代わっているのであれば、これほどたくさんの住宅ローン破産は生まれません。それに保証料を支払っても、親や配偶者と収入合算したり、親の名義の土地に住宅を建てる場合は、収入合算者や担保提供者は基本的に連帯保証人として連名しなければならないようになっています。信用保証会社は、基本的に連帯保証人をつけなくてもあなたが住宅ローンを返済していける方だと審査上のお墨付きをしてくれるので、銀行はあなたに住宅ローンを融資してくれるという仕組みになっているのですが、万一あなたが何かの理由から返済が滞ることがあれば、銀行ではなく信用保証会社があなたに返済を迫ることになるわけです。
信用保証会社はあなたの連帯保証人的な立場ではありますが、万一の場合はあなたに返済の催促をする連帯保証人というわけです。言い方が悪いですがそういうことです。

 

住宅ローンは、借入をする人が個人であり、金額が大きく返済期間がとても長いことから、銀行では連帯保証人の代わりに信用保証会社の保証(信用保証)をつけることを最低条件としていますので仕方ありませんが、保証料を支払って信用保証会社に連帯保証人になってもらっているから、万一返済できなくなっても大丈夫ということではないということだけは押えておいてください。

 

■ネットバンク系の住宅ローンでは保証料が無料となるところがほとんど

 

保証料は融資金額と返済期間、そして適用される保証料率で金額が決まります。通常は一括で支払いますが、金利に上乗せすることで、一括で支払わなくても済む方法も選べるのですが、保証料の総支払額は金利に上乗せしたほうが高くなります。また保証料は返済期間によっても金額が変わってくるわけですが、繰り上げ返済をして返済年数が短縮されるとその分に保証料は返還されます。

 

金額の目安ですが、35年返済で3,500万円借りると、保証料は大体70万円ぐらいになります。つまり35年返済で1,000万円あたり約20万円ということです。返済期間が25年なら1,000万円あたりで約17万円というところです。

 

ただしネットバンク系の住宅ローンでは、この保証料を無料にしているところがほとんどで、住宅ローンの借り換えでは特におすすめとなります。ネットバンクの住宅ローンはローン手数料が高いのですが、保証料が無料となることから、諸費用全体としてはかなり安く収まるというわけですね。

変動金利

むかしと比べてこれだけ多用で優秀な住宅ローンが登場しているいま、現在返済している住宅ローンの金利が高いのであれば、何方にとっても住宅ローンの借り換えは検討できることだと言えますが、特に借り換えがおすすめできるケースというものが住宅ローンの種類によってそれぞれあります。ここでは住宅ローン基本となる変動金利型の住宅ローンを見ていきながら、借り換えが必要となるケースを考えてみたいと思います。

 

 

住宅ローンには固定金利と変動金利があるわけですが、ほとんどの方は、最も金利が低い完全な変動金利タイプの住宅ローンを利用していないはずです(短期固定金利選択型は除く)。これは借入時には将来的な返済額が確定していないので不安であるということ、また社会情勢や経済環境の悪化などにより、金利が急激に上がることも考えられるからで、住宅ローンの説明を住宅営業マンや銀行の担当者から受けた際に、そのように説明を受けた方もたくさんいるでしょう。

 

しかし、変動金利型住宅ローンの金利は6ヶ月ごとに見直されるものの、借り入れから5年間は月々の返済金額が変わらないことになっていて、かりに金利が上がってもローンの返済額は前期の1.25倍までに抑えられる特約がついているのですが、この基本的なルールを知っているのは、住宅ローンに関る仕事をしている方以外はあまりいないはずです。

 

一般的に変動金利を選択すると良いとされるのは、将来的に金利が下がっていく局面ですが、2000年代の初頭では今後金利が上昇するということが予測としてあったわけで、しかし蓋を開けてみれば低金利なまま市場は推移していったわけです。そう考えると、ここ数年でいちばん利息負担が少なくて済んだのは純粋な変動金利型住宅ローンを選択した方かも知れません。

 

ただし社会も経済も情勢が不安定で先が読めない時代に突入している今、純粋な変動金利型の住宅ローンを続けるというのはリスクがあります。現時点では借り換えの必要性を感じていない方も見直し〜借り換えを検討してみる意味はあるでしょう。もし固定金利型の住宅ローンを選択することで月々の支払い額が増加してしまうということなら、手数料負担無しで固定金利に変更できる変動金利型住宅ローンがありますので借り換えを検討してみると良いでしょう。

固定金利

固定金利型の住宅ローンというと、今ならフラット35(平成15年10月1日より申込みスタート)と呼ばれる長期固定金利型のローン商品を思い浮かべる方もいるでしょうが、35年返済だけが固定金利型ローンではないことはお分かりのことと思います。なかには短期固定選択型という住宅ローンもあり、このタイプの住宅ローンは固定期間が終了すると変動金利型となるか、その時点での短期固定期間を再選択することになります(当初適用された金利よりも上昇する)。このタイプの住宅ローンは純粋な固定金利型ローンとは呼べませんので別途説明させていただくとして、ここでは比較的長期間の固定金利型住宅ローンの見直しと借り換えについて考えてみたいと思います。

 

固定金利型ローンは変動金利型ローンとは反対に、将来的に金利が上昇する局面で選択すると良いとされるローンです。これは一度固定金利を選択してしまうと固定期間が終了するまで金利は変更されませんので、金利が下がり始める局面ではそのメリットを享受できないからです。固定金利型は金利変動に影響を受けにくいメリットがあり住宅ローンのなかでは高い人気がありますが、金利が低い段階ではじめないと金利負担がかさむというデメリットがあることを忘れてはいけません。

 

固定金利型住宅ローンを借り換えるタイミングは、当初これなら得だろうと踏んでいた適用金利が「外れた」と感じた時です。現行住宅ローンを見ると分かると思いますが、優遇金利などで引き下げられて固定金利型ローンでもかなり低くなっているはずです。住宅ローンは返済期間が長いので、こうした読みの間違いはかならず起こります。ですから住宅ローンは本来、適宜見直すべき金融商品なのです。

 

固定金利型住宅ローンは固定期間(返済期間)が長いほど金利が高くなります。固定期間の長い住宅ローンを返済している方はぜひシビアに見て、借り換えを検討してみてください。

団体信用生命保険

団体信用生命保険は通常団信と呼ばれているものでご存知の通り、民間に住宅ローンの借り入れの際に加入が義務付けとなっている生命保険です。住宅ローンを返済中に債務者が死亡した場合や高度障害に陥った場合、住宅ローンの残債を団信の保険金を充当され、残された家族には残債務を支払い負担が及ばないようになっており、金融機関も債権を回収できることから、団信加入をローン利用者に義務付けているわけです。

 

住宅ローンは長期間に渡って返済をしなければならないものですから、個人の債務者に万一のことがあれば金融機関にもそうですが、何と言っても家族に多大な負担を残すことになってしまいます。住宅ローンの団信加入という制度は非常に良い制度と言えるでしょう。

 

民間の金融機関では団信に加入することが融資の条件となっているわけですが、保険料は融資金利に含まれていることから保険料を支払っていることを意識することはないと思います。つまり団信の保険料は毎月の返済額に含まれているということです。そして住宅ローンを借り換えする場合ですが、これまで借りていた住宅ローンを完済すると、そのローンに付いていた団信は消滅し、新たな借入先の団信生保料は借り換え後の月々の支払金額に含まれるわけですから、諸費用として実質的にかかるお金はありませんし、返還される保険料も発生しません。また団信は加入時の年齢によって保険料が変わることもありません。ですから借り換えの際のお金の負担や返還に関しては、団信については何も気にすることはありません。ただし、ひとつだけ注意したいことがあります。それは健康状態に関することです。

 

団信は生命保険会社が運営している保険商品であり、加入時には告知書を使用して現在の健康状態を告知しなければならなりません。現在返済中の住宅ローンを借りるにあたっても告知書に丸をつけて銀行に提出した記憶があることでしょう。あのときはまだ若くて、とくにひっかかるような箇所がなかったかも知れませんが、あれから年齢を重ねていれば、告知情報に変化が出くることは十分あり得ることです。かりに保険加入に問題となるような健康状態の変化があった場合は、借り換え用に住宅ローンを組むことができなくなるということがあるわけです。
普通の生命保険でも、できるだけ健康なうちに、早め入っておいた方が良いと言われますが、住宅ローンにもおなじことが言えるわけです。借り換えは思い立ったら早めに動いておいたほうが良いと言われるのも全く同じ理由が当てはまるからということは理解しておいたほうが良いでしょう。

 

なお団信加入が義務付けとなる民間の住宅ローンとは違い、旧住宅金融公庫の住宅ローンの団信などは任意加入となっていたわけですが、それでもほとんどの方が団信に加入しているはずです。住公の団信は民間の住宅ローンの団信と違い、現在も住公の住宅ローンを返済している方は毎年一回年払で団信生保料を払い込んでいるかと思います。現在でもフラット35では団信が任意加入となっていることがありますが、どうしても健康上の理由から民間の住宅ローンに借り換え出来ない場合は、こうした機構の住宅ローンなどを選ぶなどを検討してみると良いでしょう。