住宅ローン,借り換え

住宅ローンの返済に行き詰まったら

住宅ローンの返済に行き詰まり、ローン借り換え程度では問題解決にならないという場合はどうしたら良いでしょうか。 まず実施していただきたいのが金融機関への連絡と打ち合わせです。返済計画の変更(リスケジュール)を相談するということです。まず考えられるのが返済期間の延長です。これは現在の住宅ローンの返済残存年数が20年であるなら25年にしてもらうなどで、月々の返済額を軽減してもらうというものです。また当面の支払い額を利息分だけにしてもらうなどの交渉も全く出来ないわけではありません。個人再生や自己破産という道もないわけではありませんが、問題が住宅ローンだけという規模であれば、住宅ローンのリスケジュールということをまず実施してみることです。 金融機関によっては専用の相談窓口を設けているところもあります。こうしたご時世ですから、同様の問題を抱えている方はたくさんいると考えて、前向きに解決手段を打ち合わせてみてください。 ■任意売却とは なおこうした相談を行うと、銀行側から「任意売却」と勧められることもあるかも知れません。任意売却とは競売で自宅を売却されてしまう前に、競売より有利な条件で自宅を処分する方法です。任意売却は、ある意味で最後の手段とも言えるものなのですが、「住宅ローンの支払いをこれ以上続けられない」という事態に及んだ時は、自己破産で自宅を競売処分するより、債務者、債務者ともにメリットがある方法でもあり、銀行側も前向きに検討してくれるケースが増えています。 任意売却は、自宅を売却して、その売却資金でローンの残債を返済するというものです。質権が設定されている不動産物件は誰も買いませんので、任意売却の場合には住宅ローンを残したままで、金融機関側との話し合いによって抵当権を解除し、売却物件として売りに出します。任意売却では通常の中古住宅、中古マンションを売りに出す場合と特に変わることはありませんので、生活が行き詰まって売却するということは、自分自身で口外しない限り近所などに知られることはありません。 そのため任意売却だと、競売のように低価格で処分されるのとは違い、市場の相場に近い水準で売却できますから残債務も競売以上に圧縮できるわけです。金融機関が任意売却に対して前向きに考えてくれるのは、自己破産されるよりも回収できる債権額が圧倒的に多くなるからです。 任意売却後に残った債務は返済していくことになりますが、通常は債務者の生活再建が優先されますので、支障のない範囲で(月1万円〜3万円など)合意してもらえることがほとんどです。 ■任意売却の費用負担は基本的に不要 任意売却を行うのは不動産業者で、物件の売却業務はもちろんですが、債務者と債権者間の様々な調整も担当してくれます。残債務の支払い方法などの取り決めを行ってくれるのも不動産業者ですから、業務としては割に合わないぐらい高度なものです。そのため任意売却を担当してくれる不動産業者は相当な経験と専門的な知識を持った業者でなければなりませんし、実際務まらないでしょう。 売主としての仲介手数料が必要になりますが、これは売却代金から支払われ、売却に伴う諸費用やマンションでの管理費・修繕積立金の滞納分などは債権者側から支払われるように不動産業者によって調整されます。つまり原則として、任意売却を依頼した人(債務者)の持ち出し負担は生じないということで、最近では少なくなりましたが、依頼人の引越し費用まで債権者から引き出してくれるケースもあります。 債務問題が住宅ローンに限定される場合は、最悪でも任意売却で生活再建できるということを覚えておくと良いでしょう。